和牛と国産牛の違い
品種、飼育方法、品質基準の詳細解説
和牛と国産牛の基本的な違い
「和牛」と「国産牛」には明確な違いがあります。 和牛は農林水産省認定の特定4品種(黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種)とその交雑種で、 国内で出生し国内で飼養された牛を指します。 国産牛は品種を問わず、日本での飼育期間が最も長い牛を指します。 この基本的な違いを理解することで、牛肉選びがより明確になります。
多くの方が混同されがちなこの2つの違いについて、 農林水産省の公式定義に基づき、品種要件、出生・飼養要件、価格などの観点から詳しく解説いたします。
和牛と国産牛の比較
項目 | 和牛 | 国産牛 |
---|---|---|
定義 | 日本固有の特定4品種とその交雑種(農林水産省認定) | 日本国内で飼育期間が最も長い牛 |
品種 | 黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種 | 品種は問わない(乳用種、交雑種等も含む) |
出生地 | 日本国内で出生 | 日本国内外問わない |
飼育場所 | 国内で飼養 | 国内外問わない(飼育期間最長が日本) |
価格 | 高価 | 和牛と比較して手頃 |
和牛の4品種について
和牛として認められるのは、以下の4品種とその交雑種のみです(農林水産省認定)。
黒毛和種(くろげわしゅ)
Japanese Black
代表品種
和牛の約98%(約170万頭)を占める代表的な品種。明治時代から品種改良が行われてきた歴史ある品種で、 脂肪の交雑・肉の色沢・きめ・締まりなど優れた肉質の遺伝子特性を持ちます。 神戸牛、松阪牛、近江牛などの銘柄牛の多くがこの品種です。
褐毛和種(あかげわしゅ)
Japanese Brown
あか牛
熊本県と高知県で主に飼育される品種。「あか牛」として親しまれ、 熊本系(シンメンタール種との交配)と高知系(朝鮮半島由来の改良)の2つの系統があります。 適度な霜降りと旨味の強い赤身のバランスが特徴です。
日本短角種(にほんたんかくしゅ)
Japanese Shorthorn
ヘルシー
東北北部を原産とする品種。旧南部藩時代の南部牛と外来ショートホーン種の交配により誕生。 「夏山冬里(なつやまふゆさと)方式」という伝統的放牧法で育てられ、 赤身主体の肉質で脂肪分が少なくヘルシーな牛肉として注目されています。
無角和種(むかくわしゅ)
Japanese Polled
希少品種
山口県阿武郡で在来和牛とアバディーン・アンガス種を交配して誕生。 その名の通り角がなく、黒毛和種と同様の黒い毛色でありながら ずんぐりとした体格が特徴的な、現在山口県でのみ飼育される極めて希少な和牛です。
農林水産省による「和牛」の公式定義
「和牛」と表示できる牛肉の要件
参考:和牛等特色ある食肉の表示に関するガイドライン(PDF)
品種要件(①の要件)
次に掲げる品種のいずれかに該当する牛であること:
- イ 黒毛和種
- ロ 褐毛和種
- ハ 日本短角種
- ニ 無角和種
- ホ イからニまでに掲げる品種間の交配による交雑種
- ヘ ホに掲げる品種とイからホまでに掲げる品種間の交配による交雑種
出生・飼養要件(②の要件)
国内で出生し、国内で飼養された牛であること。
価格と価値の違い
和牛と国産牛の価格差は、品種の違い、飼育コスト、肉質の違いによるものです。 用途や好みに応じて選択することが重要です。
和牛の価値
Premium Value
特別な日
特別な日の食事や贈り物に最適。独特の口の中で溶けるような食感は和牛ならではの特徴です。
国産牛の価値
Daily Value
日常使い
日常の食事に適した価格帯で、安全性も確保されています。 様々な料理に使いやすく、家庭での利用に最適です。
川平牛について
川平牛は黒毛和種の和牛です
株式会社ジャパンフーズが取り扱う川平牛は、農林水産省認定の 黒毛和種に該当する正真正銘の和牛です。 沖縄県石垣島の豊かな自然環境で育てられた川平牛は、 黒毛和種特有の優れた口溶けの良さを兼ね備えています。